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ガレスタさんのDIY日記

電子回路、Web、組み込み、自作エフェクターを語るblog

パワーサプライの作り方

1.はじめに

以前Livedoorブログで書いていた記事を最新版にアップデートして書いた感じです。
前回更新した時は全体の作り方まで書いていていかんせんページが見づらい感じなっていたので今回は簡潔に行きます。



2.部品購入

以下の部品が回路自体に使う部品です(だいたいのものは秋月電子通商でそろうと思う)
値段はおおよその値段です。

Parts Value Price Note
R1 100R 5円 汎用品
R2 1k 5円 LEDの抵抗
R3 200R 5円 汎用品
C1 100uF 20円 電解
C2 10uF 20円 電解
C3 10uF 20円 電解
C4 0.1uF 20円 フィルム
C5 0.1uF 20円 フィルム
D1 1n4001 20円 整流用
D2 1n4001 20円 整流用
D3 LED 20円 電源ON確認用
POT 1k 80円 Trim
IC1 LM338orLM350 150円 可変レギュレーター


こちらが基板以外に必要な部品です。
DCジャックの個数はお好みでどうぞ(本記事では僕の作ってる仕様での必要な数を書いてます。)
アクリル板はあってもなくてもいいです。

部品名 個数 だいたいの単価 Note
ケース 1 1400円 自分が好きなのをチョイスしてどうぞ
DCJack 13 80円 2.1サイズを買おう
スイッチ 1 120円 付けたい人はどうぞ
放熱シート 1 100円 サイズはお好み
プラネジM3 1 10円 長さはお好み
アクリル板 1 ?円 僕は外注してます

3.回路図

回路図は以下のようになります。(仮ですがおいておきます。)
f:id:gsmcustomeffects:20160303044410p:plain

4.レイアウト

参考までにレイアウトを載せておきます。
僕の基板では部品にチップ部品を使用しているので真似するのはお勧めしませんので回路図だけ参考にしてください。
f:id:gsmcustomeffects:20160303043109p:plain

5.穴あけ図面

以下に示すのが僕が普段作っているパワーサプライの穴あけ図面です。

http://blog.livedoor.jp/garagestylemsc/%E3%82%B5%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%EF%BC%96%E3%81%93.pdf

100%印刷で原寸大になるようにしてます。

印刷後側面に張り付けて上から穴あけしてください。

3/17追記

簡単な設計式や理論の話

一応補足として付けたほうがいいよ!っていただいたので設計式を示したいと思います。

回路はデータシード抜粋です。
f:id:gsmcustomeffects:20160317192203p:plain

{ \displaystyle V_{out} = V_{ref}(1 + \frac{R_{2}}{R_{1}}) + I_{ADJ}R_{2} \tag{1} }

要はR1とR2の比で電圧が決定するわけです。
Iadjは50uAとかなり小さいので誤差項と見なします。
Vrefはデータシートより1.25Vとなっています

ためしに

部品番号
R1 100R
R2 200R

として計算してみましょう

こうすると電圧は3.751Vとなります。

これでは出力電圧が低すぎるので本サプライではR2に直列にTrim挿入することでもう少し大きい電圧を得られるようになっています。すなわち最少電圧値は3.75V近辺ということになります。


次にTrimを入れたとして考えてみましょう

部品番号
R1 100R
R2 200R
Trim 1k

こうすると

  • R1 = 100R
  • R2 = 1200R

とみなすことができます。

再び計算してみましょう
そうすると16.256Vとなっています。

なので結果的に3.7~16.2V付近で可変できることになります。

以下注意やコラムなど

ここで注意してほしいのが出力電圧は入力以上にはならないので16Vを得ようと思ったら18Vぐらいのアダプタが必要になります。

その他入力電圧と出力電圧の差が大きくなってくると発熱が大きくなり電流なども制限が出てくるので基本は3V程度におさめておくのが吉となるでしょう。

ICのほうに過電流保護とサーマルシャットきのうはついていますがこれに頼らない設計にしておくのが設計の鉄則です。

ドロップダウンと熱の話

先ほどの話の通り入出力差が大きくなると発熱の問題も考慮しないといけません
ヒートシンクの選定などの細かい計算も一応あるのですが難しいので簡単に行きます。

まずリニアレギュレータではドロップダウン分が損失として熱量になります。

12VIN→9VOUT 1A負荷の構成で作るとすると3Vのドロップが発生します。

こうすると単純計算で

{ \displaystyle 3[V] \times 1[A] = 3[W] \tag{2} }

3Wぶんの発熱が起こるということになります。

あとはこの式に代入すれば正確な熱量が得られるので時間のある方はやってみると面白いと思います。

消費電力(w)× 時間(秒) ÷ 仕事量(J) = 熱量(cal)

温度が及ぼす影響の話

ちなみにデータシートに温度-各情報のグラフがあったので紹介しておきます。
これを見ると温度が出力電圧誤差に影響することがわかると思います。(0.1~0.4%程度の誤差ですが

温度-出力電圧偏差のグラフ

f:id:gsmcustomeffects:20160317200812p:plain

温度-基準電圧グラフ

f:id:gsmcustomeffects:20160317200926p:plain

温度-ADJ電流グラフ

f:id:gsmcustomeffects:20160317201058p:plain

温度-入出力電圧偏差グラフ

f:id:gsmcustomeffects:20160317201651p:plain

こうやって見ていくと温度が設計条件式の各値に影響を及ぼしていることが結構わかると思います。
一つ一つが小さい誤差でも3つ4つ重なってくると0.5~1.0Vの誤差が出てくるわけで正確な電圧限が欲しい場合はこの辺も考慮して設計することを推奨します。(それか定電圧レギュレーターを使うほうが良い