KiCad8のSpice機能で回路シミュレーションを行う part2

記事後半についていたTipsを本記事に分割しました。KiCad8のSPICE基礎を知りたい方はこちらを読むことをおすすめします。 KiCad8のSpice機能で回路シミュレーションを行う - おながわの日記 多回路オペアンプの使用方法 基板設計を考えると実際に使用するシ…

KiCad8のSpice機能で回路シミュレーションを行う

はじめに KiCadがバージョンアップするたびに記事を書いている気がしますが、今回も同じように解説記事を書きたいと思います。7からあまり操作感は変わっていないため、下記記事も参考にしていただけると良いと思います。 gsmcustomeffects.hatenablog.comKi…

MINI-ITXなARM PCを組む

MINI-ITXなARM PCを組む なんとなく作業用ARM PCが欲しくなったので組みました。今回は組み立て過程をまとめます。 早速ですが今回購入したのは、Radxa ROCK 5 ITXRadxa ROCK 5 ITXというMINI-ITXサイズのSBCになります。 スペックの詳細などは公式ページを…

Qorvo QSPICEのC++機能を使ってみる

導入 前回はQSPICEで簡単なシミュレーションを行いました。 目玉機能のC++/Verilogに触れていなかったので今回はC++機能を説明しつつ使用感などを評価できたらと思います。 QSPICE C++基礎 まずは簡単な例として2つの信号を掛け算したものを出力するモジュ…

Qorvo QSPICEを使ってみる。

導入 今回は2023年にQorvo社よりリリースされた比較的新しい回路シミュレータQSPICEを触ってみます。 読んで字の如くSPICEシミュレータなのですが、LTspice開発者で有名なmike engelhardt氏が開発されているとのことで注目を集めています。 QSPICEの特徴とし…

Radxa Rock5Bのセットアップ

Radxa Rock5Bについて Radxa Rock5Bは、中国Rockchip社のRK3588(4x Cortex-A76 + 4x Cortex-A55)を搭載するSBCになります。購入オプションにはメモリ容量(8GB/16GB)があります。別売りですが、ヒートシンクとケースがそれぞれ販売されています。その他の機能…

KiCad7のSpice機能で回路シミュレーションを行う

2023/02/12にKiCad7.0.0がリリースされました。 それに伴いspice機能も扱いやすくなっていますのでやり方などをメモがてら書こうと思います。2024/8/15 KiCad8向けに書き直しましたので今後はこちらを参照願いますgsmcustomeffects.hatenablog.com 回路図の…

FNIRSI HS-01のレビュー

FNIRSI HS-01 今回はFNIRSIのHS-01を購入しましたのでそれのレビューになります。 電子タバコのようなスタイリッシュな見た目をしていますが、USB PD給電のはんだごてになります。付属品は購入形態にもよりますが、小手先、簡易的なこて台、barrel jack - Ty…

FNIRSI FNB-58のレビュー

FNIRSI FNB-58 今回はUSB PD3.1トリガ+アナライザーであるFNIRSI FNB-58を購入しましたのでそれのレビューになります。 購入はAliexpressのFNIRSI Official storeで6500円程度でした。外装から見ていきますが、アルミボディにアルマイトが施されており非常に…

おうちリフローの紹介

以前はホットプレートでのリフローが主流でしたが、基板上面の温度が上がりにくい、加熱のしすぎで基板が変色する等の問題があり、現在では両面加熱可能なトースターやオーブンでのリフローが主流になりました。 今回はオーブンを利用したリフローについて書…

KiCad6のSpice機能で回路シミュレーションを行う方法

2021年12月にKiCad6 Stableが公開されてUI含め大きな変更がありました。 Spice機能についても見た目が変わったりしているので再度解説を書きます。KiCad8向けに書き直しましたので今後はこちらを参照願います gsmcustomeffects.hatenablog.com シミュレーシ…

HAKKO FX-1003のレビュー

HAKKO FX-1003 今回購入したものHAKKO FX-100のオプション小手先FX-1003です。 特徴としては、ピンセット型のはんだごてでSMDパーツを外すのに便利です。 購入形態としてこて台付きのFX1003-82(¥27,500(税込))と本体のみのFX1003-81(¥17,600(税込))が…

PyLTSpiceを使用した自動シミュレーション

PyLTspiceについて nunobrum氏が開発されているLTspiceが出力するファイルを解釈しPython上で扱えるようにするライブラリです。 ネットリスト(.net)の編集、結果ファイル(.raw)の取得、シミュレーションの自動実行などを行うことができます。内包されている…

HAKKO FT-720のレビュー

今回はHAKKO社から新発売となった*1小手先クリーナーFT-720を購入したのでそれのレビューです。 商品の詳細は公式ページを見たほうがわかりやすいと思います。 HAKKO商品ぺージ https://www.hakko.com/japan/products/hakko_ft720.htmlAmazon商品リンク http…

GOKKO MANTRA ISOLATED POWER SUPPLY GK-54

購入したもの 今回紹介するのはGOKKOのMANTRA ISOLATED POWER SUPPLY GK-54です。 商品リンク(https://amzn.to/39wopYj) 説明 特徴としては最近流行りの各出力が独立しているフルアイソレートタイプになります。 仕様は以下の通りです。 入力36W:18V 2A 可…

安定化電源装置(HANMATEK HM305)の紹介

HANMATEK HM305について 今回は安定化電源装置を購入したのでそれの紹介です。 購入したのはHANMATEKのHM305という機種です。 価格はAmazonで6500円程度(商品リンク)ちなみにもう1000円ほどだすと10A仕様のものが買えるみたいですね。 https://amzn.to/3AY…

RIGOLのオシロがめちゃくちゃ安くなっている

お久しぶりです。 Amazonを見ていたら正規代理店出品でRIGOLのオシロが買えるようになっていたのでそれの紹介 よく見てみるとエントリーモデルDS1102Z-Eが33000円からとなっており初心者でも十分に手を出せる価格になっています。 スタンドアロンオシロスコ…

半田付け用フラックスと洗浄剤について

近年IC、SoC小型化により狭ピッチ多ピンのパッケージを有する部品が増えてきました。 その中ではんだ付けの作業性を高めたり実装時の歩留まりをよくするためにフラックスが用いられます。 フラックスは金属表面の酸化物を取り除きはんだの濡れ性を向上させる…

HDMIマイクロスコープを購入した話

今回はEakinsのHDMIマイクロスコープを購入したのでそれのレビュー 買ったもののリンクはこちら はじめに 近年部品の小型化により電子工作界隈のはんだ付けツールも進化しています。 マイクロスコープ、ホットエアー、プリヒートマシン、簡易BGAリワークステ…

Hantek2D72(2CHオシロ+1CH AWG + DMM)の紹介

お久しぶりです。前回の記事から2か月近くあいてしまいましたがぼちぼち開発とかやっています。 今回は新機材としてHantek2D72というオシロスコープ+ファンクションジェネレータ+DMMが一つになったコンパクト測定器を買ったのでそれを紹介しようと思いま…

MXR mini iso-brickの解析

最近アイソレートサプライが標準になってきて値段が落ち着いてきたのでMXR mini iso-brickを購入してみました。 この記事では、使った感想よりも回路側にシフトして解説していけたらと思います。 導入 購入のきっかけを説明するために現在販売されているアイ…

Seeed FusionPCBで基板を作った話

タイトル通りの話ですがSeeed FusionPCBで基板を発注した話です。私自身FusionPCBというサービスを知ってから数年たちますが、最近ではつぎつぎに新しいサービスを展開し非常に勢いのあるメーカーであると感じます。www.fusionpcb.jp ブランド紹介も済んだと…

KiCadのバスについて

導入 KiCadにはメモリバスなどの同種な信号線をまとめるバス機能があります。 バス機能を使うことで回路図の見栄えが良くなったりするので便利です。 今回はそれのやり方とTipsを紹介します。 使い方 画像のようにローカルラベルをD0~D7を配置する。 ワイヤ…

PySide2でQtQuick(qml)使うメモ3

今回はPySide2とPySerialを組み合わせて使うメモやることとしてはQMLで作成したGUI側でイベントを発生させてシリアルで何か送信してマイコンを制御するという感じ つくったのはこんな感じのやつCOMの選択をしてオープンをすると5~7のオブジェクトが表示され…

PySide2でQtQuick(qml)使うメモ2

前回に引き続き今回もPySide2+Qtquick(qml)のメモGUIだと結構定番の電卓っぽい奴の実装 Button押下でイベント発生させてTextInputからデータもらってTextInputに返すサンプルだと思ってくれればいい Pythonコード import sys import os from PySide2 import…

PySide2でQtQuick(qml)使うメモ1

自分用のメモです。自分の動作環境は PyCharm 無料版 Python 3.7.4 or 3.6(仮想で両方で試した) Pycharm内臓のVenvでパッケージ管理 導入 PythonでQtを扱うにはPyQtとPysideの2つがある。verごとに書くとこんな感じ Qt4 : PyQt4,PyiSde Qt5 : PyQt5,PySid…

CMSIS DSP とコンパイル最適化オプション

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 色々試してたらGCCの場合最適化しないとFPU命令呼んでくれないっぽい optimize入れるとちゃんと呼ばれてる i.MX RT1020(CortrexM7 DP FPU)のSQRTしか試してないのであれですが入れとくに越したことはな…

Python:スペクトログラムの描画

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 今回は信号の時系列変化を可視化できるスペクトログラムについてです。 使うメソッドはPython:scipy.signal.spectrogramです。オプションパラメータがたくさんありますが f,t,Sxx = signal.spectrogram(…

Python:ボード線図の描画

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 今回はScipyのsignal.bodeを使って周波数応答を描画してみる。 使うメソッドは scipy.signal.lti scipy.signal.bode である。 scipy.signal.lti 線形時不変システムを作成できるメソッド。引数の渡し方…

Python:pysoundfileを使って読み込んだwavデータをFFTをする

自分用メモです。これ一つで取りあえずはwav読み込みとFFTのサンプルかねてるので参考になれば import soundfile as sf import numpy as np import matplotlib.pyplot as plt from scipy import fftpack fname = 'whitenoise.wav' # mono data, samplerate =…